【世界の終焉の先にあるものは?】
そこは、白亜の裁定場。
そこは、罪あるものの唯一の告解を赦される処。
そこは、凡ての者の生死を受け入れる楽園。
そして、そこは、始まりと終わりを告げる場所。
一つの声があった。
『・・・今、ここに一つの魂ありき。』
それは、とても静かな声。
『また、ここに問う。』
それは、清廉で高潔で静謐なモノの魂がなす詩。
『汝の罪は断罪されるべきもの、赦されざるもの、
贖わなければならぬもの・・・それを知る者か?』
それは、慈愛に満ちたる母なる声。
それに応える声は、まだ若い声。
「・・・はい、そのために私はここにいます。」
だが、その応えには戸惑いも、偽りも、繕うもののない、
真実の言の葉のみ窺える。
それに、一つうなずく様な気配があり、
厳かに声は謳うように告げる。
『汝に裁定を申し付ける。裁決は、
』
その決定により、また一つの魂が贖いの道を進む。
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